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悲しい恋もいい思い出

20代の半ばまで、本気の恋愛というのをしたことがありませんでした。

それまで付き合った人もいたけれども、なんとなく気になる程度で、恋ってこんなものなのかな?なんて思っていました。
私は幼稚園に勤めていました。女の職場なので出会いもあまりなく、彼氏がいない期間も長くなっていました。

どこかにいい出会いないかな…と思いながらも、出会えずにさみしい日々を過ごしていました。
そんな生活の中で、私が好きになってしまったのは、職場の先輩の男性です。

その男性は、幼稚園には珍しい男性教諭で、妻子持ちでした。
奥さんもその幼稚園の先生だったらしく、ちょくちょく幼稚園に来ていたので知り合いでした。
はじめは、奥さんも子どももいるその人を恋愛対象として見ることなんて全くありませんでした。

けれども、同じ学年の担当になって、二人で仕事上の相談をすることが多くなり、だんだん距離が縮まっていきました。
メールアドレスを交換して、最初は仕事のメールをするだけだったのが、プライベートな話も増えてきました。

私が彼氏ができない相談などをすると、私のことを「○○はかわいいから大丈夫だよ。」「俺だったら○○みたいな子と付き合いたいけどな。」というようなメールをくれてドキッとしてしまうことも増えました。
そして、仕事の相談という名目で二人で飲みに行く機会も増えました。

そのころには、私はいけないとは思いつつもどんどん彼のことが好きになってしまい、ついにある日飲んでいるときに「好きです」と言ってしまいました。
彼は、自分も好きだけれど、今の状態ではどうすることもできないと言ったので、私も何も望まないと答えました。
そこからは、いわゆる不倫の関係に陥ってしまいました。

私はただ、彼と一緒にいられる時間が少しでもあれば幸せだったので、それ以上は何も望みませんでした。
今思うと、彼にとってはすごく都合のいい女だったのだと思います。

そのまま、表面上は、仲のいい先輩後輩という形で過ごしていたのですが、ある日同僚の先生に親密にしているところを見られてしまい、問題になってしまいました。
私は本当に彼のことが好きだったので、このままでは彼も幼稚園にいられなくなる、そうしたら彼も家族も困る…と思い至り、退職をする決意をしました。
それから、私も再就職をし、その先で今の主人と知り合って、今は子どもも生まれて幸せに過ごしています。

あの悲しい恋も、あれがなければ今の主人と出会うこともなかったと思うと、今となってはいい思い出です。

ちなみに彼はというと、その後またべつの後輩に手を出して、それが表沙汰になってしまったということで、結局奥さんとは離婚したのだと、数年後に風の噂で聞きました。